ジャズ(jazz)の種類

ラテン・ジャズ

 

 

「ラテン・ジャズ」にもサブジャンルがあります。もともと「ラテン・ジャズ Latin Jazz」は、その名の通りにラテンのリズムで演奏するジャズです。ジャズでは、一般的に4ビート、3連スウィングなどで演奏されますが、「ラテン・ジャズ」では、8分音符、16分音符を中心としたラテンのスクエアなビートで演奏します。

 

特徴は強力なシンコペーションで展開される点で、楽器編成についても普通のジャズとは違って、コンガ、ボンゴ、ティンバレスなどいわゆるラテン・パーカッションがいろいろ入ります。パーカッションが入るので、ドラムが無い場合も少なくありません。

 

ラテン・ジャズの種類の中で、主に中米音楽を中心に発展したのが「アフロ・キューバン・ジャズ」であり、ブラジル音楽を中心に発展したのが「ブラジリアン・ジャズ」です。

 

「アフロ・キューバン・ジャズ」は、主にキューバで発展した中米リズムを基調としています。ニュアンスとしては、1940年代~1950年代あたりの、キューバ色が特に強いジャズという感じで、ルンバ、マンボ、サルサ、ソン、メレンゲ、カリプソ、チャチャチャなどの要素を含みます。サルサやマンボ等が派生したのもアフロ・キューバンによるもので、互いに影響しあっていたようです。

 

「ブラジリアン・ジャズ」もアフロ・キューバン・ジャズの流れを汲んでいるのですが、直接の源流はブラジル音楽であり、音楽の形態が違うので区分されていることが多いのです。「ブラジリアン・リズム=サンバ、ボサノヴァ」となるかもしれませんが、もともとボサノヴァはジャズ要素を含んでいて、「ブラジリアン・ジャズ」とはかなり密接な関わり合いがあると言っていいでしょう。